【データ部門 金賞受賞者コメント】
これからの「まびケア」に向けた避難場所周辺施設情報
岡山ブロック/まびケア運⽤チーム |
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このたびは、UDC2018データ部門金賞をいただきありがとうございました。 被災者にとって避難先は生活の場であるため、避難所周辺の店舗情報や病院などの施設情報、公共交通情報が必要です。当時、現地でボランティアが病院、薬局などの施設や飲食店、コンビニエンスストアの開店・開業状況、トイレ、お風呂などの緊急支援サービスなど、「くらしと健康」に必要な情報を収集、タイムリーにデータ化し「まびケア」を通じて提供しましたが、ボランティアの作業負荷は非常に大きく、表記のゆらぎや分類のばらつきが課題でした。 そこで、倉敷市平成30年7月豪雨で多くの方が避難した倉敷市立第五福田小学校を例に、避難所生活から健康を守るための周辺生活環境を調査し、サンプルデータとデータ定義書を作成しました。データ項目や分類については、災害情報学会、災害看護学会にも助言いただきました。 これらは平常時からオープンデータとして準備しておけるものです。 難場所周辺施設データがあれば、非常時には開店・開業状況を入力するだけですみます。 市民がそれぞれ自ら災害対応行動をとるセルフケア行動の支援策として、避難場所や状況にマッチした情報提供の仕組みづくり、地区防災計画、マイタイムラインづくり、防災教育にも活用できるものです。 「まびケア」は、平成30年7月豪雨で被害を受けた岡山県倉敷市真備町の被災者に生活支援情報を届けるアプリケーションです。今後「まちケア」として他の地域でもご利用いただけるようバージョンアップする計画です。岡山県立大学制作「まびケア」アイコンもオープンデータとしてCC BYで公開します。 平時から、様々な組織や立場の人がデータ活用について議論し、それぞれの専門知識を持ち寄る場として、データ分析サロン(データクレイドル設置運営)があったことは大きいと感じています。今後も組織をつなぐデータ活用コミュニティの活動を継続する決意です。 |