【静岡ブロック】UDC静岡2018キックオフ

開催日時・場所 2018-09-15 13:00-16:00
静岡市 CSA貸会議室
主催・共催・後援など 主催: Code for ふじのくに
共催: UDC2018実行委員会
参加者数(スタッフ込み) 12名
当日の様子(活動の流れ) 各地のUDCへの取り組みの紹介と、今年の予定
活動記録・成果掲載ページURL https://www.code4numazu.org/?p=975
当日の様子
当日の様子

【静岡ブロック】しずみちinfo クルマと道の未来を描く HACK DAYS 2016 アイデアソン×ハッカソン

開催日時・場所 2016/9/10・9/11 Geast.(ゲスト) 静岡市葵区呉服町
主催・共催 主催:静岡市
共催:しずおかオープンデータ推進協議会、
    静岡県立大学ICTイノベーション研究センター
参加者数(スタッフ込み) 9/10 57名 、 9/11 69名
当日の様子(活動の流れ) 9/10 アイスブレイク・アイデア出し・チームビルディング・開発
9/11 開発・成果発表・審査・表彰・懇親会
活動記録・成果掲載ページURL togetter
サイト
当日の様子
当日の様子

アーバンデータチャレンジ2016 キックオフ「地域課題解決の輪を広げ、全国に!〜30地域拠点が一挙に集結〜」

平成26年度からG空間社会の実現に向けた実証事業が進められ、今年度にはプラットフォームの運用開始も予定されており、地理空間情報の重要性がますます高まりつつあります。特に、地理空間情報は地域課題の解決に大きく貢献できることが世界的に認識されつつあり、非常に活発な議論になっているオープンデータやビッグデータの整備・利活用とも関係しています。

一方で、これらの取組を開始した自治体や民間企業等も様々な課題を抱え、サステナブルな形で多くの自治体が広くデータを流通・公開することや、ビジネスレベルで多くの民間企業等が参画するという状況には至っておりません。このため、私たち「一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)」は、平成25年度から「アーバンデータチャレンジ(UDC)」という、地域課題の解決を目的とした地方自治体を中心とする公共データを活用した年間のイベント開催を伴う一般参加型コンテストを実施し、コンテストに向けたディスカッションやオープンデータを用いた地域課題解決の事例報告等のワークショップを行ってまいりました。平成27年度には、中核となって活動頂ける20の地域拠点に参画頂き日本各地で活動し、コンテストにはアイデア・データ・アプリケーション・ソリューションの各部門計158作品の応募がありました(UDCの詳細はhttp://urbandata-challenge.jp/をご覧ください)。

本年度2016年は、全国の地域拠点を30拠点に拡充し、引き続き国内で同様に企画されているイベントや活動と適宜連携を図りながら、地理空間情報の流通や利活用を日本各地でさらに促進して参ります。今回のシンポジウムでは、「アーバンデータチャレンジ2016(UDC2016)」開催のキックオフ・イベントを兼ねて、地方公共団体の取組み状況やUDC2016を通じて取組みたい課題等の話題提供を頂きます。話題提供やディスカッション、懇親会を通じて、御参加の皆様との議論を深める良い機会となることを期待しております。

日時 平成28年6月27日(月) 13:30-18:00
場所 東京大学駒場第Ⅱキャンパス(生産技術研究所内)An 棟2階コンベンションホール
主催

【第1部:アーバンデータチャレンジ2016開催に向けて】

司会:アーバンデータチャレンジ実行委員会事務局長・日本工営株式会社 伊藤 顕子
13:30-14:00 開会挨拶&アーバンデータチャレンジ2016開催に向けて
東京大学生産技術研究所准教授(一社AIGID代表理事)関本 義秀
14:00-14:20 活動報告「北海道統計データ閲覧ツールseseki」
(UDC2015アプリケーション部門・金賞)三好 邦彦氏
(休憩 10分)

【第2部:地域に課題解決の力を!新規拠点による地域の取組み紹介】

司会:アーバンデータチャレンジ実行委員会事務局長・日本工営株式会社 伊藤顕子
14:30-16:20 取組み紹介「UDC2016を通じて皆さんと実施したいこと」(各7分予定)
  • 千葉ブロック(オープン!ちば・松島 隆一氏)
  • 埼玉ブロック(立正大学/GIS普及推進研究会/Code for SAITAMA ・後藤 真太郎氏)
  • 長野ブロック(Wikipedia TOWN in INA Valley/高遠ぶらり制作委員会・諸田 和幸氏)
  • 富山ブロック(Code for Takaoka・矢後 智子氏)
  • 岐阜ブロック(Code for GIFU・國枝 裕介氏)
  • 愛知ブロック(Code for Nagoya・宮内 元氏)
  • 京都ブロック(Code for Kyoto・藏野 文子氏)
  • 兵庫ブロック(Code for Amagasaki・多田 真遵氏)
  • 岡山ブロック(一般社団法人 データクレイドル・大島 正美氏)
(休憩 20分)

【第3部:地域課題解決の輪を広げるには?】

16:40-17:40

パネルディスカッション「地域課題解決に向けて、多様な主体を繋げ活動を継続する秘訣を探る」

  • 横浜市金沢区地域振興課・石塚 清香氏
  • 静岡市総務局ICT推進課・長島 治雄氏
  • E2D3開発チーム・小副川 健氏
  • 会津若松市役所国保年金課/OpenStreetMap Fukushima・目黒 純氏

  • 進行:一般財団法人 日本情報経済社会推進協会 (JIPDEC)・郡司 哲也氏
17:40-17:50 関連団体からの告知・PR
17:50-18:00 閉会挨拶・集合写真撮影
18:00-20:00 懇談会 (会場:An棟2階・ホワイエを予定) ※内容は急の事態等で変更になることがあります。

関連URL

  • アーバンデータチャレンジ2015 HPFacebook
  • (一社)社会基盤情報流通推進協議会 HPFacebook

UDC2015審査結果・講評

オープンガバメント推進協議会賞(協議会参加団体の名産品)

銅賞 「北海道統計データ閲覧ツール Seseki」
銀賞 「室蘭百名坂」
金賞 「大津祭曳山ストーリーテラー」

水戸市長特別賞(商品券)

アイデア部門 「そなえど」
アプリケーション部門 「高精度エリアレポーティングサービスSpaada」

日野市賞(TOYODA BEER・図書券)

銅賞 「日野マップ」
銀賞 「日野再発見マップ」
金賞 「見える日野」

静岡市特別賞

「しずみち探検隊」

UDC2015学生奨励賞

プレゼンター:東京大学生産技術研究所・関本義秀氏
「松江データ歴史クイズマップ」

ソリューション部門賞

プレゼンター:国際航業株式会社・和田陽一氏
「写真で紐解くたまがわ」
「会津若松市空間位置情報付き写真データの整備と普及」
ソリューション部門賞の受賞者

アイデア部門

プレゼンター:朝日航洋株式会社・大伴真吾氏
銀賞「Tenbin」
金賞「陣痛ダイアリーによる男女共同参画社会を目指すKODOプロジェクト」
「陣痛ダイアリーによる男女共同参画社会を目指すKODOプロジェクト」が金賞を受賞

データ部門

プレゼンター:(財)日本情報経済社会推進協会・郡司哲也氏
銀賞「さすけね降雪情報登録システム」
金賞「交通量計測器TRAPO」
「交通量計測器TRAPO」が金賞を受賞

アプリケーション部門

プレゼンター:東京大学空間情報科学研究センター・西沢明
銅賞「マプコXD」
銀賞「大津祭曳山ストーリーテラー」
金賞「北海道統計データ閲覧ツール Seseki」
「北海道統計データ閲覧ツール Seseki」が金賞を受賞

閉会挨拶

東京大学生産技術研究所准教授・関本義秀氏が閉会の挨拶を行いました。関本氏は、今年は応募作品が増えたことを報告した上で、来年度は拠点を10増やして、30ブロックを募集すると発表しました。今後の課題としては、モチベーションの維持が重要であるとした上で、いかに盛り上げるか、そしてサポートできるかが大事だと語りました。さらに、作品だけでなく、地域活動そのものを表彰する「ベストコーディネーター賞(仮)」を設置することも検討したいと語りました。また、UDC2017のイベントのいずれかを、「ベストコーディネーター賞」該当地域ブロックで開催することも検討したいと語りました。 さらに、今後は実行委員を増やすとともに、メンターが1ブロックにつき1人付いて支援する体制を目指したいと語りました。また、市や県の公的な計画・ビジョンにあわせた取り組みも検討し、それによって自治体の人を巻き込んでいくことも検討したいと述べました。
全体写真

UDC2015ファイナル!開催レポート(2日目)

アーバンデータチャレンジ2015ファイナル・ステージ 「UDC2015ファイナル!地域の課題解決力に貢献する作品を一挙大公開~最終審査会&活動継続に向けてのトークバトル!~」開催レポート(2日目)
開催日 2016年2月27日 10時30分~18時30分
場所 東京大学駒場第2キャンパス(生産技術研究所内)An棟2階コンベンションホール
主催 東京大学空間情報科学研究センター「次世代社会基盤情報」寄附研究部門/一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会

●実行委員長・関本義秀氏による挨拶

実行委員長である関本義秀氏が挨拶を行いました。関本氏は、「UDCの目指すところは“地域の課題解決”ですが、それは簡単なことではありません」と前置きした上で、UDCが注目する重要なリソースとして、(1)「Place」(各地域のキーパーソン・場)、(2)「Collaboration」(エンジニア・デザイン・専門知識を持った人による多様な連携)、(3)「Data」(地域に関わるオープンデータ)の3点を挙げました。その上で、UDC2015では拠点が20地域となり、データスポンサーから「国立国会図書館デジタルコレクション」やナビタイムジャパンから得られた経路検索条件などのデータなどの提供があったことや、オープンガバメント推進協議会(9県市協議会)と連携したことも報告しました。データポータルによる提供(DKAN)については、2014年は47地域・約2500件だったのが、今年は153都市・約5000件に増加(調査では18,000件以上のデータを確認)し、これは今年の大きな成果であったと語りました。

今年のコンテストについては、昨年作ったソリューション部門を積極的に評価したいということで賞の数を増やしたほか、地域の自治体の拠点から自主的に特別賞を出すケースも増えてきていると報告しました。エントリー総数は194で、前年度76から大幅に向上し、作品本応募総数も158で前年度56から大幅アップしました。このうち、UDCシンポジウム・地域拠点開催イベントからの応募は71作品(45.0%)です。応募の内訳は、アプリ部門が54作品、データ・可視化部門が30作品、アイデア部門が63作品、ソリューション部門が11作品でした。最後に関本氏は、「一次作品を通過したのは約20作品なので、楽しみにしてください」と締めくくりました。

関本 義秀氏
UDC2015作品応募概要

基調講演「地方自治体・公共政策へのオープンデータ活用の潮流」

東京大学公共政策大学院客員教授・奥村裕一氏が、「地方自治体・公共政策へのオープンデータ活用の潮流」と題して基調講演を行いました。奥村氏は、2009年に幕開けしたオープンガバメントについて説明しました。アメリカは政治主導で進めており、オープンデータによって政府の動きが可視化されて、国民が政策決定に参加する流れになっていると語りました。日本では、オープンデータを公開している自治体数は現在のところ182で、2014年に急激に増えており、データの内容としては、公共施設や人口、避難所などが上位を締めていると語りました。

また、オープンデータコンテストにおけるデータ利用の傾向を見ると、地理空間情報として可視化、市民の欲しい情報の可視化などが多く、データとしては公共データ系のほか、市民インプットデータ系などが挙げられます。さらに、政府は課題解決のためのオープンデータ、ニーズオリエンテッドな「課題解決型のオープンデータの推進」に発想を転換しており、「このような方針を出したことは評価したい」と語りました。

その上で、今後は市民や行政が変わる「オープンガバナンス」を目指す方向となると説明しました。現状は個人の生活に役立つアプリが中心ですが、今後は社会の課題解決に利用できるアプリが求められる時代となり、データの可視化の次はオンラインでの議論へと流れが移って、公共の活動に影響を及ぼす可能性があると語りました。

さらに、地域課題とオープンデータの関係については、「課題に見合うデータはなにか」を考えて公開することが大切で、地域社会のことをデータで確認し、政策の論拠を知るという視点で体系化する必要があると語りました。

また、今後目指すべきオープンガバナンス社会の内容としては、「市民と行政がうまく連携して廻っていく社会」であり、社会全体で社会的な課題をガバナンスすることが大切であると説明。そのためにも、行政プラットフォーム化して、全体を切り盛りするファシリテーション機能を持つことが求められると語りました。さらに、オープンガバナンスを推進するための取り組みとして、「政策見える化カード」の導入や「オープン政策」作りの推進などを挙げました。

奥村裕一氏
オープンガバナンス社会を目指す

【第2部:トークバトル】

●トークバトル3

千葉市市民局市民自治推進部広報広聴課の松島隆一氏と、横浜市政策局政策課(UDC2015実行委員)の関口昌幸氏が、「市民協働のためのプラットフォーム構築」というテーマで議論を行いました。進行は東京大学生産技術研究所准教授の関本義秀氏です。

「市民を巻きこむコツ」という議題について関口氏は、「高齢化社会において今後も市民が参加し続けられるのかというと、それは難しいので、ソーシャルビジネスを行う企業などに地域に入っていただきながら、ビジネス指向で解決することが大切で、企業同士の結びつきも必要」と語りました。一方、松島氏は、「3年前にFixMyStreetという取り組みを行ったところ、住民から寄せられた情報にもとづいてベンチを2週間後に直したら、『直してくれるのですか』と驚かれました。市民に情報をどうやって伝えるかが大切で、役所の行動を色々な視点で確認してもらう意味でも、オープンデータはいい」と語りました。

今後の目標について松島氏は、「ちばレポのデータはオープンデータ化したいと考えています。将来的にはちばレポを日本のプラットフォームにしたいと思っていて、他団体にも使ってもらう取り組みも開始しており、コンソーシアムの設立も考えています」と語りました。一方、関口氏は、「しがらみを超えて隣接する自治体のネットワークを作りたいと考えています。経済ベースで考えたときも、県全体で考えていくのが大事で、ゆくゆくは他県との連携も考えています」とコメントしました。

関本氏(左)、松島氏(中央)、関口氏(右) 

●トークバトル4

Linked Open DataチャレンジJapan実行委員会事務局長の下山紗代子氏とアーバンデータチャレンジ2015実行委員会事務局長・伊藤顕子氏が、「オープンデータコンテストの事務局苦労話!?」というテーマで議論しました。進行を勤めたのは、インディゴ株式会社の高橋陽一氏です。高橋氏が、立ち上げ時からこれまでの間に、データや地域の枠を広げていったことについて、それぞれの考え方を聞いたところ、下山氏は「継続していくことが重要。任意団体でプロモーション力があるわけではないので、それなりに長い期間を活動しないと認知されません」と語りました。伊藤氏は、「外に対してアプローチしていくことが大切で、ここ1、2年でようやくそういうことが考えられるようになってきました。積み重ねが大事です」と語りました。

さらに伊藤氏は、イベントの広がりという点について、「一度出た作品を育てていく、深めていくという取り組みも必要」と語りました。これに対して下山氏は、「ナレッジコネクタを使って応募作品の紹介ページを作っていただくという方法を採用したのですが、それによってデータセットの公開先などの情報がウェブ上にずっと残るようにしておきたいという思いがあります。過去のものもできるだけ公開し、データベース化して検索できるようにしておくようにしています」と語りました。

また、伊藤氏が「実行委員などコアな人をどうやって増やすかが課題」と語ると、下山氏は「UDCは関係者でも応募できるのが特徴で、それはLODでも同じ。オープンデータの場合、地域でコアになる人が決まっていることも多いので、あえて制限を設けずにどんどん参加できる仕組みがいいと思います」と語りました。

このほか、イベントを深めていくことについて、下山氏は「LODは審査基準として『オープネス』と『リンクティティ(つながる可能性)』を挙げていて、こうしたことから、ほかのコンテストで評価されないもの、新しい価値を創造するものが出てきています」と語りました。一方、伊藤氏は、「単発の作品ではなく、活動そのものを盛り上げられるような光の当て方を模索しています」と語りました。

高橋氏(左)、下山氏(中央)、伊藤氏(右)

●トークバトル5:

会津大学産学イノベーションセンター准教授の藤井靖史氏と、静岡県立島田商業高等学校教諭の鈴木滋氏が、「教育現場におけるオープンデータの活用」というテーマで議論を行いました。進行を努めたのは、国際航業株式会社・和田陽一氏です。「学生が地域の活動に参加したときに、どのような影響や効果があったか」という質問について、藤井氏は「学生が色々なものを作りたいと思ったときに、これまでは、そもそもデータが手元にありませんでしたが、これからは使えるデータがあるということで、モノを作るクオリティが上がると思います」と語りました。これに対して鈴木氏は、「うちの場合は地域貢献のアプリを作ることをきっかけに地域の人とふれ合うきっかけとなり、成長度合いも著しく、大人と話す良い機会になります」と語りました。

学生の発想については、「突拍子もないこと、普通の人は考えないようなアイデアが出てくるし、大人が感心することもあります」(鈴木氏)、「小さい頃からデジタルガジェットに慣れ親しんだ“デジタルネイティブ”はまったく発想が違うので、作ろうと思うモノも違うと思います」(藤井氏)と語りました。

また、そのようなことを踏まえて、「大人はどのように子どもに関わっていけばいいのか」という議題に対しては、「若者が思いついたことをそのまま形にできるような環境を作ってあげたい」(藤井氏)、「若者が『こうしたらいいのではないか』という意見を出したら、できるだけ取り入れるようにしています」(鈴木氏)と語りました。

さらに、「地域と学の共同体を作って廻していくにはなにが必要か」というテーマについては、「大学との連携、信頼関係をどう構築するかが大切」(藤井氏)、「学校内の協力者と連携して進めることが大事」(鈴木氏)と語りました。締めくくりとして藤井氏は、「若者がどれだけ地域に関わるかがキーポイントになります。街作りにおいてハード面で若者が関与することはほぼ無理ですが、ソフトウェアについては地域はフロンティアなので、UDCなどのコンテストやシビックテックなどは今後の日本にとって非常に大事だと思います」と語りました。

和田氏(左)、藤井氏(中央)、鈴木氏(右)

●地域拠点からの活動報告③~UDC2015の振り返りとオープンデータへの取り組み~

●静岡ブロック(静岡県企画広報部情報統計局情報政策課・浦田芳孝氏)

静岡県では、「しずおかオープンデータ推進協議会」がセミナーや勉強会、意見交換会、共通データ項目の公開依頼、IODD2016イベントなどをおこなっています。また、静岡市の取り組みとしては、道路情報やクルマ情報をテーマとしたアイデアソン・ハッカソンの開催、「シズオカ オープンデータポータル」の開設、「シズオカ アプリコンテスト」の開催などが挙げられます。さらに、島田商業高校においてオープンデータへの取り組みを行ったり、「5374アプリ 三島版」を作成したりしています。次年度の取り組みしては、UDC2016の最終審査会を目標にしずおかオープンデータ推進協議会と連携しながら、取り組みを進める予定です。

「シズオカ オープンデータポータル」を開設

●東京ブロック(日野市企画部地域戦略室・中平健二朗氏)

日野市では、一昨年11月下旬にアイデアソンを開催したほか、地図作成イベントとして「日野マッピングウォーク」を開催しました。このイベントでは、現地調査を行った上で、Esriジャパンの「ストーリーマップ」を使って情報を地図上で可視化しました。イベント当日は「他世代情報共有」をテーマに町の体験スポットなどを調べるチームと、公園&防災をテーマとした「ソラを生かす日野」チーム、バリアフリーをテーマとした「ハートフルプロジェクト」の3チームに分かれました。2日目はデータ活用およびアイデアソンを開催しました。さらに、3日目はUDC応募に向けたセッション、4日目にプレゼン資料を作成するワークショップを開催しました。このほか、首都大学東京の渡邉英徳氏とのコラボレーションにより、学生たちのアイデアプレゼンテーションを開催したり、新たなビジネス創出や社会課題の解決に取り組むための「価値共創ポータル」も開設したりと、さまざまな活動を行っています。

「日野マッピングウォーク」を開始

●茨城ブロック(水戸市市長公室情報政策課・北條佳孝氏)

水戸市は、オープンデータで目指すものとして「観光」「町中のにぎわい」にターゲットを絞り、データ公開の基盤作りとして「水戸市オープンデータライブラリ」を開設しました。このほか、「産学官民連携」と「シビックテック」の2本立てで取り組むことを考えており、その一環として「ウィキペディアタウン水戸@偕楽園」を開催しました。このイベントでは、市民が自ら観光情報を提供してウィキペディアを作成する体験を行いました。また、「インターナショナルオープンデータデイ」への参加や「水戸市オープンデータ利活用研究会」も開催しています。今後の展望としては、地方創生のための総合戦略や地域の金融機関との連携にも取り組む必要があると考えています。

「ウィキペディアタウン水戸@偕楽園」を開催

●作品プレゼンテーション

<ソリューション部門>

「BODIK ODCS(ビッグデータ&オープンデータ研究会in九州 オープンデータカタログサイト)」

 オープンデータ担当部署を設けることが難しく、予算を取るのも難しい小規模な自治体向けに無償のオープンデータカタログサイトを提供するクラウドサービス。「CKAN」と「Wordpress」という2つのオープンソースソフトウェアを統合しており、デザインも色やロゴを指定できます。DATA.GO.JPとの連携を想定した設計を行っており、複数の自治体をまとめたサイトを構築できます。九州の全自治体をカバーしたオープンデータポータルサイトを実現したいと考えています。

2つのオープンソースソフトウェアを統合
「写真で紐解くたまがわ」

二子玉川周辺の地域子写真を収集してデジタルアーカイブを収集する取り組みです。アーカイブ基盤には「Wikimediaコモンズ」を採用し、すべての写真にオープンライセンスを適用することで開かれたアーカイブを構築するとともに、アーカイブ作業そのものもオープンなイベント形式にしています。アーカイブした写真をパネルやマップなどに二次利用して、色々なところで使えるようにしていきます。また、それらを媒介して、地域内で他世代/新旧住民の交流の場作りをサポートします。

二子玉川周辺の地域古写真を収集
「自由なOpenStreetMapでハザードマップを作成してみました!」

福島県内を中心にOpenStreetMap(OSM)の地図作成活動を行っている有志団体「OpenStreetMap Fukushima」による、OSMを利用してハザードマップを作成する取り組みです。航空写真をトレースして建物や道路の線を描き込み、これをベースに災害情報を重ねました。災害情報は、国土数値情報ダウンロードサービスから、「土砂災害危険箇所情報」および「浸水想定区域」のデータをダウンロードしました。さらに、避難所の情報も追加するとともに、標高点データをもとにハザードマップの3D化も行いました。

完成したハザードマップ
「PUSH大阪&PUSH広報」

行政が発信する新着情報を、市民のニーズに合わせてアプリで配信する仕組みを構築しました。大阪市や24区が配信しているRSSを受信し、収集した情報をLOD化しました。各自治体で使われるキーワードや、記事に含まれるキーワードランキング、月ごとの配信記事数の傾向、SNS上でのシェア数ランキング(ベータ版)などを調べることができます。

「PUSH大阪」
「会津若松市空間位置情報付き写真データの整備と普及」

JOSM勉強会による取り組みで、会津若松市や福島県の位置情報付き写真を、位置情報付き写真共有サイト「Mapillary」を活用してオープンデータとして共有する活動です。市民が撮影した写真を共有・公開することで市民にとって貴重なオープンデータの財産となるほか、写真の利用者は場所とリンクした写真の利用が可能となります。さらに、市民自らが写真を撮影することで新鮮な情報発信のステージとなるほか、OSMなどと組み合わせることで自由度の高い情報共有の場を作れます。

「場所」とリンクした写真の利用が可能

<アイデア部門>

「室蘭百名坂」

坂が多い室蘭を楽しむためのアプリ。筋肉疲労度を「パン」という単位を使って表すことで、坂道の強度を表現します。ユーザーは坂マニアや健康に気をつけたい人、景色を楽しみたい人、坂道にちなんだ歴史を楽しみたい人、外国人観光客を想定しています。アプリでは、坂の情報のほか、周辺情報を調べられるほか、筋肉疲労度別の一覧リストも見られます。坂をクリアしたらSNSで共有したり、百名坂をクリアしたら隠し坂を表示したりする機能もあります。

室蘭百名坂
「tenbin」

街のオープンデータを比較することで、それぞれの長所・短所を知ることができるサイトです。データは1人あたりに換算して比較することが可能で、天秤に乗せるだけで簡単に比較できるユーザーインターフェイスを採用しています。住民が居住地の政治に興味を持つことができるとともに、自分に合った街を見つけることが可能となります。また、自治体ごとのフォーマット統一の促進につながることも期待できます。

「tenbin」
「カナザワ・キルコレ」

観光施設に定点カメラを設置して、撮影した人物の服装の色や形を画像処理によってデータ化するサービスです。記録した服装データと気象データを紐付けることによって観光施設や旅行の日程を入力すると、持って行く服の色や形状や枚数などを提案してくれます。

「カナザワ・キルコレ」
「FMAIKO~松江歴史あつめ~」

松江市の魅力を発信するためのアプリ。歴史情報のオープンデータをもとに、松江市の歴史や観光名所に関するクイズを出題したり、クイズを解いたりすることができます。松江市の地図も収録して、実際に行った場所には色を付けて、どこを制覇したかをひと目で確認できるようにします。

「FMAIKO~松江歴史あつめ~」
「陣痛ダイアリーによる男女共同参画社会を目指すKODOプロジェクト」

妊婦の身体の変調を記録してクラウド上でパートナーや家族、医療者と共有できるマタニティ支援アプリ。このプロジェクトにより、長距離移動マタニティの声とリスクに気付きました。この課題を解決するためのアイデアとして、(1)長距離移動マタニティ向けの情報・知識生成の教育場の必要性、(2)早期の受療行動意思決定に向けたアクセスプランニング支援、(3)“空飛ぶ周産期救急”の展開支援、の3点が挙げられます。これらのアイデアを結集した男女共同参画社会への実現を目指しています。

「マタニティ支援アプリを試作」
「農業生産物の選択の幅を広げるNober(農場)」

トマトの品種で情報を統合したシステムを試作しました。トマトの品種を選び、知りたいことを選ぶと、欲しい情報を得ることができます。「このトマトをどこで作っているの?」といった疑問や、使っているレストラン、レシピなどさまざまな情報を得ることが可能で、料理店メニュー情報や野菜宅配などの流通情報、ふるさと納税謝礼品情報など、さまざまな情報と紐付けることができます。

「品種で情報を統合したシステムを試作」

<データ部門>

「ひのハートフルプロジェクト」

日野市で行われたワークショップで生まれたプロジェクト。日野市において、行きたい場所に安全・安心に行くための情報を収集するためのプラットフォームを構築し、データの効果的な収集をするためにマッピングイベントを実施しました。イベントでは、スマートフォンアプリ「G-motty」を活用し、バリアフリー情報や公園施設、問題箇所などを収集しました。場所とルートの情報を連携させて動線情報を提供することで、どうやって目的地に行くかの詳細な情報を取得できます。集めた情報は「ストーリーマップ」を使って地図上に可視化しました。

場所とルートの情報を連携
「さすけね降雪情報登録システム」

電話を使って誰でも自分のエリアの積雪情報を登録できるシステム。「Twilio」の自動応対のシステムを使用することにより、郵便番号を入力することでエリアの状況をすぐに登録できます。蓄積したデータは次の年で使用し、解析精度を上げることによって会津だけではなく他の豪雪地帯にも適用したいと考えています。

電話で積雪情報を登録可能
「会津若松市公園設備のオープンデータ化」

会津若松市内の公園の設備情報(位置情報と設備の写真)を網羅的にデータ化し、OpenStreetMap(OSM)で管理しました。データ化した公園は56カ所で、クラウドサービス「Mapillary」を使って、公園設備の位置情報と位置情報付き写真を記録しました。

公園データをオープンデータ化
「交通量計測器TRAPO」

赤外線距離センサーを搭載した安価な交通量計測器を使って、一関市内の橋を通行する車や人の量を計測する取り組みです。この計測器で取得した交通量データを計測することによって、橋の維持管理に役立てます。データはCSVファイルなので、さまざまな解析ソフトで利用可能で、オープンデータとしてアプリケーションや地域情報などにも活用できます。また、カメラ画像による通行者検出システムの開発も進めています。

赤外線距離センサーを搭載した交通量計測器

<アプリケーション部門>

「北海道統計データ閲覧ツール Seseki」

北海道の各市町村で集計される統計データを地図上に可視化できるWebツールです。Excelの知識さえあれば、観光客の統計データや農産物の統計データなど、さまざまなデータセットをもとに簡単なステップでヒートマップやランキングを作成できます。また、わかりやすいサンプルや12年分の観光客統計データ、市町村に特化した専用ビューアーも収録しています。

統計データを地図上に可視化
「大津祭曳山ストーリーテラー」

ビーコンを曳山に搭載し、位置を検知するアプリです。アプリを起動しておくと、曳山が近づいたときにビーコンを検知して曳山の情報を見ることができます。大津祭の曳山のからくりにはそれぞれストーリーがあるのに、地元の人もほとんど知らないことから、このアプリのアイデアを思いつきました。今後はスタンプラリーや多言語、音声解説などの機能を追加する予定です。

ビーコンの位置を検知して曳山の情報を取得できる
「マプコXD~マップでつなぐ、地域コミュニケーション!~」

地図上にアイコンを設置して街の情報を登録できる防災ツールです。街の状況を地図上で確認できるほか、掲示板機能も搭載されていて、通行止め情報や避難所情報などを書き込むことができます。災害情報だけでなく、フリーWi-Fiや学校などさまざまな情報を盛り込むことができます。

地図上に街の情報を登録できる
「誰でも簡単にモバイルスタンプラリーがつくれるサービス『RALLY』」

低コストでスタンプラリーアプリを開発できるサービスです。対象となるスポットを登録するだけで、GPSやQRコードを使ったモバイルスタンプラリーを誰でも簡単に作成することができます。観光情報の発信や、街歩きなど各種イベントのツール、訪日観光客向けの情報発信、博物館など屋内施設の回遊、マンガ・アニメの聖地巡礼、Wi-Fiスポットの利用促進など、さまざまな用途に利用できます。

モバイルスタンプラリーを簡単に作成可能
「高精度エリアレポーティングサービスSpaada」

将来の人口推計など、さまざまな地域の情報をわかりやすく確認できるサービス。自治体のオープンデータを活用して、建物単位・50mメッシュ単位のミクロな地理情報データを作成して、スケールフリーで再集計や可視化、分析を行うことができます。

人口推計などのデータを細かい単位で見られる
「Picon」

空き家の利活用サービスで、空き家の利活用のアイデアを書いたQRコード付きステッカーを貼り付けることによって、アクセスした人が内部の写真など詳しい情報を見ることができます。その空き家に詳しいローカルの人と、インターネット上の人をクラウドサービスを通じてマッチングを行えます。

QRコード付きステッカーを貼り付け

アーバンデータチャレンジ2015ファイナル・ステージ

「UDC2015ファイナル!地域の課題解決力に貢献する作品を一挙大公開〜最終審査会&活動継続に向けてのトークバトル!〜」の御案内

 社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)と東京大学空間情報科学研究センター(CSIS)「次世代社会基盤情報」寄附研究部門は、実空間における様々な国土情報ならびに公共施設等の社会インフラに関わるデータの持続的な流通に向けた取組みとして「アーバンデータチャレンジ(UDC)」を2013年から3年間にわたり開催してきました。現在2,000データセット以上に及ぶ地方自治体が提供するオープンデータや社会インフラに関わる情報の収集・配信に関する流通環境を整備し、これらの有用なデータを基にした地域課題や魅力創出に効果的なツールやアイデア等を、様々なワークショップを介して市民発の作品として仕上げる活動として実施して参りました。

 本年度のUDC2015では、全国の地域拠点を昨年度の10拠点から20拠点に拡充し、データ提供・支援拠点3機関との協働および地域間の連携を図りながら取組んで参りました。6月にキックオフシンポジウムを開催し、9月に中間報告とパネルディスカッションを行いました。他方、地域拠点においては課題発掘のミーティングやアイデアソン・エディタソン・ハッカソン等のイベントを延べ数十回に渡って開催しました。

 この度、その集大成として、各地域拠点における年間を通じた活動を振り返り、地域におけるオープンガバメントの現状やこれから目指すべき方向等を共有しながら、ご参加の皆様との議論を深めさせて頂きたいと思います。さらに、本年度応募された作品(事前エントリー時点で194作品)から、一次審査を通過した地域の課題解決に寄与することが期待される優秀な作品が一堂に会する最終審査会を開催し、UDC2015の優秀作品を決定いたします。最終審査会では来場者の皆様も投票にご参加いただきますので、奮ってご参加下さい。

日時
  • (地域拠点の活動報告会)平成28年2月26日(金)13:30-17:30
  • (最終審査会)平成28年2月27日(土)10:30~18:30
場所 (両日とも):東京大学駒場第IIキャンパス(生産技術研究所内)An棟2階コンベンションホール
主催
共催
東京大学生産技術研究所
参加費
 
  • 無料。
  • 2/27(土)開催の懇談会は参加費2,000円を予定しております。
お問い合わせ
 
アーバンデータチャレンジ2015事務局:udc2015office[at]aigid.jp

【2月26日:地域拠点の活動報告会】

司会:日本工営株式会社・伊藤顕子
13:30-13:40 開会挨拶とUDC2015の地域における活動経過 (一社)Open Knowledge Foundation Japan・東修作氏
13:40-14:10 トークバトル1:オープンデータの統計分析活用(仮) 内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局・松本正倫氏 × 独立行政法人 統計センター・西村正貴氏 進行:東京大学空間情報科学研究センター・西沢 明氏
14:10-14:40 トークバトル2:地域コーディネートの極意! 一般社団法人コード・フォー・カナザワ(UDC2015石川ブロック)・福島 健一郎氏 × 横浜コミュニティデザイン・ラボ・杉浦裕樹氏 進行:一般財団法人日本情報経済社会推進協会・郡司 哲也氏
14:40-16:20 地域拠点からの活動報告①〜UDC2015の振返りとオープンデータへの取組み〜
  • 大阪ブロック(LODチャレンジ実行委員会関西支部長/大阪大学・古崎晃司氏)
  • 愛媛ブロック(愛媛大学/Code for DOGO・佐々木隆志氏)
  • 福岡ブロック(ビッグデータ&オープンデータ研究会 in 九州(BODIK)・坂本好夫氏)
  • 奈良ブロック(Code for IKOMA・佐藤拓也氏)
  • 山口ブロック(アーバンデータチャレンジ実行委員・大伴真吾氏)
(休憩10分)
16:30-17:20 地域拠点からの活動報告②〜UDC2015の振返りとオープンデータへの取組み〜
  • 神奈川ブロック(横浜市金沢区地域振興課・石塚清香氏)
  • 島根ブロック(島根大学法文学部法経学科・宮本美佐子氏 & 総合理工学部・細田祐未氏)
  • 岩手ブロック(一関市商工労働部工業課・小野寺正寿氏)
17:20 挨拶:東京大学生産技術研究所准教授・関本義秀

【2月27日:最終審査会】

10:30-10:50 開会挨拶とUDC2015の経過 東京大学生産技術研究所准教授・関本義秀/東京大学空間情報科学研究センター特任助教・瀬戸寿一
10:50-11:20 基調講演「地方自治体・公共政策へのオープンデータ活用の潮流」  東京大学公共政策大学院客員教授・奥村裕一氏
【第1部:オープンデータと関連分野のトークバトル!】司会:東京大学CSIS特任助教・瀬戸寿一
11:20-11:50 トークバトル3:市民協働のためのプラットフォーム構築 千葉市市民局市民自治推進部広報広聴課 松島隆一氏 × 横浜市政策局政策課(UDC2015実行委員)関口昌幸氏 進行:東京大学生産技術研究所准教授・関本義秀
(昼休憩60分)
12:50-13:20 トークバトル4:オープンデータコンテストの事務局苦労話!?(仮) Linked Open DataチャレンジJapan実行委員会事務局長・下山紗代子氏 × アーバンデータチャレンジ2015実行委員会事務局長・伊藤顕子 進行:インディゴ株式会社・高橋陽一氏
13:20-13:50 トークバトル5:教育現場におけるオープンデータの活用(仮) 会津大学産学イノベーションセンター准教授・藤井靖史氏 × 静岡県立島田商業高等学校教諭・鈴木滋氏 × 鳥取大学総合メディア基盤センター助教(UDC2015鳥取ブロック)・東野正幸氏 進行:国際航業株式会社・和田陽一氏
13:50-14:35 地域拠点からの活動報告③〜UDC2015の振返りとオープンデータへの取組み〜
  • 1ブロック15分×3ブロック
  • 静岡ブロック(静岡県企画広報部情報統計局情報政策課・浦田芳孝氏)
  • 東京ブロック(日野市企画部地域戦略室・中平健二朗氏)
  • 茨城ブロック(水戸市市長公室情報政策課・北條佳孝氏)
【第2部:地域の課題解決を目指す作品大集合!作品プレゼンテーション】司会:日本工営株式会社・伊藤顕子 ※一次審査を通過した作品がプレゼン予定です(各発表は5分間程度を予定)
14:35-15:10 ソリューション部門
15:10-15:50 アイデア部門
15:50-16:25 データ部門
16:25-17:05 アプリケーション部門
17:05〜17:10 オーディエンスによる投票 ※各部門のプレゼンテーション後に投票用紙に記入頂く時間を1~2分間程度取ります。
(休憩10分)  ※プレゼンテーション準備等で休憩時間と前後することがあります。
【第3部:UDC2015各賞は誰の手に?審査結果発表】司会:日本工営株式会社・伊藤顕子
17:30〜18:30 審査結果発表・講評
  • ・オープンガバメント推進協議会賞、水戸市長特別賞、日野市賞、静岡市賞、橋本市長特別賞・学生奨励賞プレゼンター:東京大学生産技術研究所・関本義秀
  • ・ソリューション部門プレゼンター:国際航業株式会社・和田陽一氏
  • ・アイデア部門プレゼンター:朝日航洋株式会社・大伴真吾氏
  • ・データ部門プレゼンター:(財)日本情報経済社会推進協会・郡司哲也氏
  • ・アプリケーション部門プレゼンター:東京大学空間情報科学研究センター・西沢明
18:30〜 閉会挨拶 東京大学生産技術研究所准教授・関本義秀
18:30〜20:30 懇談会(会場:An棟2Fホワイエ) ※内容は急の事態等で変更になることがあります。予めご了承下さい。

関連URL

  • アーバンデータチャレンジ2015 HPFacebook
  • (一社)社会基盤情報流通推進協議会 HP Facebook
  • 東京大学空間情報科学研究センター HP
  • インターネット中継(一部の講演のみ) HP

【静岡】ハッカソン「クルマと道の未来を描く もっと! しずみちinfo」(10月)

開催日時・場所 2015/10/10(土), 11(日)静岡電子情報カレッジ
開催テーマ クルマと道路等の情報を利用して、静岡市の未来を考えよう!
参加者数(スタッフ込み) 参加者約 24名
当日の様子(活動の流れ)
  • 6グループで7つのアプリが完成
  • 最優秀賞は「しずみち探検隊」
  • エントリー:最優秀は必須、他は自由
当日の様子
当日の様子

アーバンデータチャレンジ2015 作品募集要領

賞金総額200万円!*

※賞金総額は、応募状況等により変更の可能性があります。

 アーバンデータチャレンジ2015は、地方自治体をはじめとする各機関が保有する社会基盤情報の公開・流通促進に向けた取組として、オープンデータ等を積極的に活用して、地域課題の解決に効果的なツール・アイデア・データセット等をコンテスト形式として募集するものです。今年は国内20拠点の皆さんと連携して、各地でワークショップやまち歩きなどを行いながら、チャレンジに向けた土壌を育てています。地域課題に取り組みたい方・オープンデータの利活用アイデアをお持ちの方等、ぜひご応募ください!
  • 作品締切:平成28年1月29日(金)まで
  • 作品応募用フォームは1月上旬頃、応募代表者の方にメールでお知らせします

最終審査会:平成27年2月27日(土)東京大学駒場リサーチキャンパスを予定

募集作品 地方自治体のオープンデータやUDC2015用に公開されているデータ等を用いて作成、あるいはそれらのデータ等を用いることを想定した、地域課題の解決に資する作品を募集します。
応募部門 アプリケーション部門・データ部門・アイデア部門・ソリューション部門の4部門です。ソリューション部門は他薦での応募も可能です。各部門の詳細は下記を参照ください。
応募主体 個人、法人、任意のグループのいずれでも構いません。
実施主体 アーバンデータチャレンジ2015実行委員会
応募方法 作品概要エントリーは応募フォームに記入してお送りください。作品提出はエントリー後に実行委員会事務局より指定されたフォームで提出ください。
留意事項
  • ※提案内容に関する権利は原則として提案者に帰属します。
  • ※他のコンテスト等で発表した作品や、すでに公開しているサービスも応募可能です。
  • ※同一主体からの応募数に上限は設けませんが、同一主体から類似の作品が応募された場合、事務局にて一つの作品として扱うことがあります。
  • ※応募頂いた作品は原則として公開させて頂きます。公開に支障がある場合は特に応募フォームの「公開/非公開」欄を忘れずに記入してください。
  • ※評価結果の如何に寄らず事業化について保証するものではありません。
  • ※作品の応募により生ずる損害について、実施主体は一切の責任を負いません。
  • ※応募作品に用いるデータについてはデータ提供者が発行するデータ利用規約も併せてご確認頂き、遵守願います。
作品概要エントリー締切 平成27年12月25日(金)
作品提出締切 平成28年1月29日(金)
審査方法 一次審査は、複数の実行委員により新規性、有用性、実現可能性の3点から審査します。一次審査を通過した作品は最終審査会(平成28年2月27日)でプレゼンテーションして頂き、それを踏まえた来場者投票により受賞作品を決定します。

※未発表・未公開の作品、および、多様な主体がコラボレーションして作品を提案頂いた作品は、一次審査において加点します。

応募部門詳細:

アプリケーション部門:

地域課題の解決に資する目的で作成される実際に利用可能なツール・アプリケーション・サービスを対象とします。

データ部門:

地域課題の解決に資する目的で作成されるデータセットを対象とします。新規に作成したデータセットだけでなく、既存のデータをオープンデータとして使い易いように加工したものも対象とします。 また、データの表現(可視化)の創意工夫も本部門の対象とします。表現(可視化)に使用するデータは、既存のものも対象となります。

アイデア部門:

地域課題の解決を目指す、アプリケーション、データ、ソリューションなどのアイデアを対象とします。

ソリューション部門:

既存のアプリケーションの地域への適用やデータ利活用を図る活動など、地域課題への解決策として実施される活動を対象とします。また、取り組みを継続している活動や、他地域に横展開し普及させている活動も対象とします。 また、ソリューション部門は他薦での応募も可能です。
アプリケーション データ アイデア ソリューション
金賞 50万円 10万円 10万円 10万円x3作品程度

※既存アプリの地域活動への積極適用や横展開など地域課題の解決に資する活動を対象

銀賞 30万円 5万円 5万円
銅賞 10万円 −−− −−−
自治体特別賞 オープンガバメント推進協議会賞、自治体特別賞(橋本市賞(仮称)、水戸市賞(仮称)、静岡市賞(仮称)、日野市賞(仮称)ほか)、データ提供・支援拠点賞、学生奨励賞

※各賞該当なしの場合もあります。

オープンガバメント推進協議会賞

賞の対象となる作品

協議会の参加自治体のオープンデータを活用した作品のうち優れたもの

賞の種類と内容

協議会参加自治体の特産品を贈呈
  • 金賞:協議会参加自治体すべての9品
  • 銀賞:5品
  • 銅賞:3品

水戸市長特別賞

賞の対象となる作品

水戸市の課題解決に有効な作品

賞の種類と内容

  • アプリ賞:5万円(商品券) + 副賞(水戸の名品)
  • アイデア賞:3万円(商品券) + 副賞(水戸の名品)
  • データ・ソリューション賞:1万円(商品券) + 副賞(水戸の名品)※詳細(水戸市HP

日野市特別賞

賞の対象となる作品

  • 1.日野市のデータを活用した作品
  • 2.日野市をテーマに提案された作品
  • 3.日野市及び近隣地域の人・団体から提案された作品(データ活用人材発掘)
  • 4.日野市の課題解決等に活用し得るアプリケーションやアイディア(健康課題、観光や地域の活性化、人口減少や高齢化への対応、ミュニティ活動活性化、地域学習、防災など)

賞の種類と内容

  • 金賞:3万円(相当商品券)+副賞(日野市の名品:豊田ビール24本)
  • 銀賞:2万円(相当商品券)+副賞(日野市の名品:豊田ビール12本)
  • 銅賞:1万円(相当商品券)+副賞(日野市の名品:豊田ビール12本)

静岡市市特別賞

賞の対象となる作品

賞の種類と内容

  • 最優秀:5万円(商品券) + 副賞(静岡市名品(プラモデル)1万円分)
  • 優秀:3万円(商品券) + 副賞(静岡市名品(プラモデル)5千円分)

橋本市長特別賞

賞の対象となる作品

賞の種類と内容

  • アイデア部門(金賞)5万円 1件
  • アイデア部門(銀賞)2万円 2件

関連サイト

データ提供サイト

アイデア共有サイトIdea Link Data

第12回 公開シンポジウム レポート

「アーバンデータチャレンジは地域創生に貢献できるか?~地域20拠点、一挙中間報告!」開催レポート
開催日 2015年9月29日(火)
場所 東京大学駒場第2キャンパス(生産技術研究所内)An棟2階コンベンションホール
主催 東京大学空間情報科学研究センター「次世代社会基盤情報」寄附研究部門/一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会
会場となったコンベンションホール

【第1部:アーバンデータチャレンジ2015と地方創生】

(司会:東京大学CSIS特任准教授・中條 覚氏)

開会挨拶&UDC2015の紹介

13時30分~13時50分
スピーカー:東京大学生産技術研究所准教授(一社AIGID 代表理事)・関本 義秀氏
関本 義秀氏
[slideshare id=54718174&doc=150929csisi1201-151104044135-lva1-app6891]
UDCの事務局長である関本氏が、開会の挨拶とともに、UDC2015の取り組みについて紹介しました。「UDCは今年で3回目となります。UDCが目指しているのは“地域の課題解決”ですが、それは簡単なことではないし、各地域のキーパーソンなしで解決を目指すというのもありえません。また、国から補助金が付いて1カ所を集中的に支援したとしても、終了後に持続しない可能性もあり、その点をどのように解決するかが課題です」と現状の課題を挙げました。また、「2014年にUDCの“5か年計画”を策定し、毎年、都道府県ブロックを10拠点ずつ増やしていけば5年後には全国をカバーできると考えています」と、今後の計画についても語りました。 さらに、UDCに参加した地域拠点を、「UDCがあろうがなかろうが独走していた拠点」「UDCがあったので、何とか活動のモチベーションがキープできた拠点」「UDCがあって地域拠点の活動が花開いた拠点」「UDCの力足りず、の拠点」の3つに分類して紹介しました。 このほか、今年は新たに10拠点を追加し、計20地域拠点で実施するとともに、データの流通量を質・量ともに増やしていくことを目指して、国会図書館やナビタイムなどの単独ワークショップを開催するなど、データスポンサーとも強く連携することを説明しました。また、既存アプリの横展開や地域実証を評価する『ソリューション部門』も継続するなど、応募作品を増やすための取り組みも紹介しました。

基調講演「地方創生の取り組みについて」

13時50分~14時40分
スピーカー:内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局参事官・五十嵐 智嘉子氏
五十嵐 智嘉子氏
[slideshare id=54718199&doc=150929csisi1202-151104044312-lva1-app6892]
「地方創生の取り組みについて」と題して講演を行いました。まず、日本の総人口や年齢区分別の人口の推移を提示して、日本は2008年をピークに人口減少時代に突入することを説明しました。生産年齢人口や老年人口は2024年頃まで増加し、その後、減少に転じます。また、三大都市圏の出生率が低く、地方から三大都市圏への若者の流出・流入と低出産率が人口減少に拍車をかけていると考えられます。その一方で、東京在住者の4割が今後、地方への移住を予定または検討したいと考えているという調査結果もあります。 さらに、五十嵐氏は北海道など地方の人口推移などを挙げた上で、人口減少の要因は人々が地方から大都市へと移動するために起こる「社会的な移動」と、出産や死亡によって起こる「自然な増減」の2つがあると説明しました。ただし、その状況については地域ごとに違いがあり、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、そのような地域ごとの違いを各地域に的確に捉えた上で、自らどのような方向に進むべきかを考えてもらいたいと語りました。 このような人口減少の解決を国が支援をするために、2014年11月に「まち・ひと・しごと創生法」という法案が通りました。国は将来の見通しを考えながら政策を考えていて、情報支援として「RESAS(地域経済分析システム)」などを通じて必要なデータを提供していると紹介しました。 さらに、現在独身の男女に聞いた「出生動向基本調査」によると、男女ともに約9割は「いずれ結婚するつもり」で、結婚した場合の希望子ども数は男性2.04人、女性2.12人であり、夫婦の予定子ども数は2.07人という結果になりました。若い世代のこのような希望が叶うとした場合に想定される出生率(国民希望出生率)を計算すると1.8程度になると説明し、人口減少に歯止めをかけるためにはこの国民希望出生率を実現することが必要であると語りました。 そのために、「地方の安定した雇用の創出」「地方への新しい人の流れ」「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」「時代に合った地域をつくり、地域を連携する」という4つの目標を掲げており、目標ごとにそれぞれ目標を定めて取り組んでいこうとしていることを説明し、データにもとづいて政策立案を行うことが重要と語りました。また、現在、それぞれの地域に対して将来の人口の展望を描いてもらって、その展望に合わせた政策を進めていきたいと考えていると説明しました。五十嵐氏はしめくくりとして、「過去や現状のデータ分析だけでは暗くなるので、ぜひデータやGISの力で明るい将来展望を描いていただきたいと思います」と語りました。
「長期ビジョン」と「総合戦略」の全体像
「総合戦略」の内容

データ提供・支援拠点の実践報告「国立国会図書館デジタルコレクションで地域を知ろう!」

14時40分~14時50分
スピーカー:国立国会図書館電子情報部電子情報流通課・福山 樹里氏
福山 樹里氏
[slideshare id=54718223&doc=150929csisi1203-151104044519-lva1-app6892]
8月に開催された国立国会図書館(NDL)による「NDLデータ利活用ワークショップ」の報告を行いました。このイベントはNDLが所蔵する「国立国会図書館デジタルコレクション(デジコレ)」の資料248万点から、地域の歴史・文化を掘り起こす取り組みを体験できるワークショップです。 当日は、会社員や自営業者、エンジニア、学生、教職員、図書館員など多彩な参加者が集まり、「岩手軽便鉄道」「南部葉タバコ」「二宮尊徳」「延遼館」など多彩なテーマで資料の発掘を行いました。 ワークショップに参加した自営業や学生、図書館職員からは、「地域資源の活用が地域活性化につながる」「地域に持ち帰ってワークショップをしてみたい」といった感想が聞かれたほか、教職員や図書館職員からは、「グループワークによる調べものの面白さを味わえた」という感想も得られました。 福山氏は、「地域の図書館には、地域資料を集めるという使命があります。最近では図書館が地域発見イベントをサポートするという動きも出てきていますし、地域の図書館の中にはデジコレを活用しているところも多いので、今後、みなさんの地域課題解決の取組の中で、図書館とデジコレの資料をぜひ活かしてもらいたいです」と語りました。NDLでは11月28日・29日に東京で「NDLのデータを使い尽くそうハッカソン」を開催する予定で、詳細はNDL公式サイトで公開する予定です。
取り組んだテーマ

【第2部:アーバンデータチャレンジ2015と地域活動】

(司会:日本工営株式会社・伊藤 顕子氏)

地域拠点からの活動報告

15時~16時20分
地域課題の発見【マッピングパーティ・街歩き】
佐賀ブロック
Code for Saga・牛島 清豪氏
福岡や久留米、熊本など近隣の地域からの参加も増えているという佐賀県のシビックテック組織「Code for Saga」。2015年9月19日に有田町で開催したマッピングパーティー「伝統的建造物地図づくりワークショップ」では、同町に残る江戸末期から昭和初期にかけての伝統的建造物群の情報を整理することを目的に、3グループに分かれて取材してOpenStreetMap(OSM)にマッピングする作業を行いました。 このイベントは、「International Opendata Day 2015」のときに開催した“有田焼アイデアソン”で生まれたアイデアの1つです。有田町では、「アリタカラ」という移住・定住情報サイトのオープンも予定しており、有田町の情報を全国に発信するために、街のさまざまな魅力をデータとして整理し、情報のホスピタリティを向上させたいと考えています。今回のワークショップの成果も、近日公開となる「アリタカラ」にコンテンツとして掲載される予定です。 Code for Sagaは今後、行政や企業発のオープンデータ活用策を考えて提案するとともに、地域発のコンテンツやオープンデータを充実させることにより、その先にある課題解決のためのサービス構築や、サスティナブル(持続的)な活動のための体制づくりを目指す方針です。
有田町でマッピングパーティーを開催
[slideshare id=54718238&doc=150929csisi1204-151104044601-lva1-app6891]
鹿児島ブロック
肝付町企画調整課・中窪 悟氏
車椅子利用も利用可能な観光マップの作成に取り組んでおり、そのために町歩きマッピングパーティーを開催している鹿児島ブロック。そこには、「単純な情報ではなく、地域のために活用されるデータであってほしい」という思いがあります。地方の情報の中でも、車椅子利用者向けのデータは皆無に等しく、車椅子利用者が外出を諦めてしまう恐れがあるため、これを防ぐために情報を充実させたいと考えています。 イベント当日は、地域の人と一緒に車椅子を体験しながらマッピングパーティーを実施しました。参加者は、行政や医療・介護、NPO職員、地域住民、学生など計22名で、4人1組に分かれて肝付町の中心街を歩きました。今回のテーマは、「街の祭りに訪れた観光客の目線で街歩き」で、トイレのほか、店舗などを調査しました。参加者にはiPadを貸与し、撮影した写真をiCloudに集約することにより、時間短縮を実現しました。収集した情報は車椅子利用者向け情報サイト「wheelmap.org」に登録しました。 イベントで気付いたのは、車椅子の利用者や、地元の人などの“当事者”が参加することで、街歩きをスムーズに進めることが可能となることでした。これは人のつながりが見える地方ならではのことだと考えられます。今後は、データを日常的に情報更新していくことで、町でマッピング講座なども行う予定です。また、今回のようなイベントを違う地区でも開催して、いくつかルートを作って紙やウェブで公開することも検討しています。
車椅子利用者に役立つ情報をマッピング
[slideshare id=54718246&doc=150929csisi1205-151104044636-lva1-app6891]
地域課題の情報提供・議論【データ開放・アイデアソン】
石川ブロック
一般社団法人コード・フォー・カナザワ・福島 健一郎氏
昨年、UDCに初めて参加し、4回のアイデアソン/ハッカソンを開催したCode for Kanazawa。チームで継続して課題に取り組んでいくという良いシビックテックの場となりましたが、昨年は金沢市中心となっていたため、今年はその盛り上がりを、能登や加賀など石川県全域に広げることをテーマとして考えています。 そこで、9月には「アーバンデータチャレンジ2015in能登キックオフアイデアソン」を奥能登で開催しました。同イベントには、会社員や主婦、自治体職員、議員などさまざまな人が参加し、「子育て」や「公共交通」、「移住定住」、「イベント(祭り)」など、参加者が興味を持っている課題をテーマにしてアイデア創出に取り組みました。同イベントでは託児サービスも用意し、子ども連れでも気軽に参加できるようにしました。この結果、能登特有の地域課題に根ざした解決アイデアが4つ完成しました。 今後の課題は、能登エリアにおけるエンジニア不足を解消することで、金沢やその近郊に集中しているエンジニアに能登エリアの課題を“自分ごと”として参加してもらうための工夫が必要だと考えています。 Code for Kanazawaでは10月3日にも、穴水駅にあるパノラマカー内において、公共交通をテーマにしたアイデアソンを開催します。また、金沢エリアでも10月後半または11月上旬にハッカソンを開催予定です。
4つの解決アイデアが完成
[slideshare id=55446430&doc=150929csisi1206-151124045119-lva1-app6892]
福島ブロック1
会津若松市防災安全課・目黒 純氏
UDCに参加するのは今年度が初めてとなる会津若松市は、7月にキックオフミーティングとしてオープンカフェを開催しました。このイベントには、市職員や地域のICT技術者、会津大学生などが参加し、アイデアソンを行いました。 その結果、除雪を戊辰戦争になぞらえてゲーム化する「戊辰戦争2.0」や、災害の危険箇所をカード化してコレクションする「ハザードコレクション(ハザコレ)!」、市民の声を可視化するシステム、課題と解決のマッチングサービスなどのアイデアが生まれました。 さらに、8月9日開催のリクルート主催「マッシュアップアワード」において、キックオフミーティングのときに生まれた「戊辰戦争2.0」の開発も行いました。続いて8月10日には「オープンカフェ会津with UDC2015」も実施しました。ここでは、市の廃棄物対策課も参加して、ごみ問題をテーマとした地域課題解決を考えました。今後も引き続き、ハッカソンを通してさまざまな活動を行う予定です。
福島ブロックの状況
[slideshare id=54718274&doc=150929csisi1207-151104044828-lva1-app6891]
北海道ブロック
室蘭市企画財政部ICT推進課・丸田 之人氏
室蘭市では、UDC2014のワークショップをきっかけとして、地域のローカルな知識を集めて共有するプロジェクト「室蘭LocalWiki」が構築されたほか、シビックテック組織「Code for Muroran」も発足しました。「室蘭LocalWiki」にはすでに600人以上が参加して盛り上がっており、「Code for Muroran」では月に1回のペースで集まってディスカッションや作業などを行っています。 市では今年度もオープンデータを随時追加する予定です。また、室蘭工業大学と一緒に市職員研修を兼ねて大学院の授業でオープンデータをテーマとしたハッカソンなどを開催予定で、ハッカソンの成果をUDCのコンテストに応募することを予定しています。 このほか、バスロケーション/除雪車ロケーションの実証実験も行っており、スマートフォンをバスや除雪車に乗せてリアルタイムの位置情報を収集しています。また、Code for Muroranではマッピングパーティーでバス停データを収集する活動も行っており、これらのデータをオープンデータとして市が公開する方向を目指しています。 さらに、オープンガバメントを実現するツールのプロジェクト「FixMyStreetJapan」の実証実験も行っているほか、オープンガバメント推進協議会にも参加しており、シンポジウムを11月29日に開催する予定です。
今年度のオープンデータ施策
[slideshare id=54718283&doc=150929csisi1208-151104044902-lva1-app6892]
地域課題の解決に向けたアクション【実装・ハッカソン】
滋賀ブロック
大津市情報システム課・楠 有矢氏
オープンデータへの取組を昨年度に開始したばかりという大津市は、UDCに参加するのも今年度が初めてとなります。同市は2015年4月にオープンガバメント推進協議会にも加入し、そこでUDCを知り、地域拠点ブロックとして参画することになりました。 UDCのイベントとしては、「アーバンデータチャレンジ2015 in Otsu~大津祭を楽しむアイデアワークショップ~」と題してアイデアソンを8月に開催しました。同イベントは地元の祭りである「大津祭」を楽しむことをテーマにしたアイデアソンで、ここでは7つのアイデアが生まれました。 さらに、これらのアイデアをもとに9月5日には「大津祭を楽しむ!ハッカソン」を開催し、アイデアソンで生まれたアイデアの開発に取り組みました。ハッカソンは初級者グループと上級者グループに分かれて開発に取り組みました。初級者グループでは、Wi-Fiが使える店を地図上に表示するウェブアプリや、大津祭に関するつぶやきを表示するウェブアプリなどを完成させました。また、上級者グループでは、曳山(山車)にビーコンを乗せることにより、曳山の接近を感知して説明が表示されるアプリ「大津祭ストーリーテラー」や、現在の地図と古地図を重ねあわせて表示するアプリ「今のまちなみ 昔のまちなみ」を作りました。優勝作品は「大津祭ストーリーテラー」で、今後はこのアプリをベースに、大津祭で来場者に実際に使ってもらえるアプリを作成中で、地元の人にも、ビーコンを載せてもらうように協力を要請しています。
アイデアソンの様子
[slideshare id=54718290&doc=150929csisi1209-151104044931-lva1-app6891]
鳥取ブロック
Code for Tottori/鳥取大学総合メディア基盤センター・東野 正幸氏
シビックテック組織「Code for Tottori」が、空き家とオープンデータをかけ合わせたテーマでハッカソン「空き家×オープンデータ ハッカソンin鳥取」を8月8日に開催し、空き家を有効に活用するアプリ/ウェブサービスの開発に取り組みました。 鳥取市鹿野町にある空き家を利活用した古民家を会場にして、イベント公開サービス「DoorKeeper」を使って参加者を募集しました。また、会場では、オリンパスのオープンプラットフォームカメラ「OLYMPUS AIR」やリコーイメージングの全天球カメラ「RICHO THETA」などのレンタルも行いました。 参加者数は2日間でのべ45名。この結果、空き家を活用するための方策として、空き家の活用アイデアを共有できるサービス「picon」や、ディープラーニングを使って空き家をスコアリングする「CANDLE」、空き家情報を共有する「家ログ」、企業向けに空き家を貸し出すサービス「スナババレー構想」といったアイデアやアプリが生まれました。 Code for Tottoriのメンバーは現在107人で、今後は第2回のハッカソンを秋に予定しています。現在の課題は、活動の継続性やモチベーションの維持、新規参加者の集め方などです。また、大学など人の流動性が高いコミュニティとうまく結びつけていくことも大事だと考えています。
会場となった古民家
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福島ブロック2
公益財団法人郡山地域テクノポリス推進機構・猪股 秀行氏
福島ブロック(郡山)は、アプリ開発ハッカソン「Connect2014 in Koriyama」を2014年12月に初めて開催しました。同イベントを継続的に実施するため、2015年度は各種団体のネットワークを活用したハッカソンを開催し、それを通じて地域の改題解決や魅力創出に取り組んでいます。 8月には、アイデアソン/ハッカソンをキックオフイベントとして開催しました。同イベントに参加したのは9チーム45名で、社会人や学生など幅広い参加者が集まりました。郡山市郊外の県の施設において宿泊形式で実施し、郡山市による地域課題のインプットを行うとともに、Googleの及川卓也氏などを技術メンターとして招聘し、事業化へのアドバイスを行う「マーケソン」を実施しました。 今後は10月~11月に中間報告会、12月に最終プレゼンおよび審査会を実施したうえで、2016年の1月~3月に完成品を公開する予定です。
郡山における特色
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地域拠点における活動に関するライトニングトーク

16時30分~17時20分
福岡ブロック
ビッグデータ&オープンデータ研究会in九州(BODIK)・坂本 好夫氏
福岡市・福岡アジア都市研究所(URC)と九州先端科学技術研究所(ISIT)が設立した「ビッグデータ研究会in九州(BODIK)」について紹介しました。 同研究会では、「九州地域のビッグデータ、オープンデータに精通したエンジニアやデータサイエンスなどの人材育成)」、「九州地域のIT企業やユーザー企業へのビッグデータ、オープンデータの最新技術情報や事例紹介などの情報提供による地域経済の活性化」、「九州地域の地方自治体が保有するデータのオープン化の促進」「ビッグデータやオープンデータに関連した国のプロジェクトやビジネスにつながるための基礎となる人的ネットワークの構築」「ビッグデータ(オープンデータ)にワンストップサービスでアクセスできるWebサイトの構築」の5点をミッションとして活動しています。研究会のサイトでは、オープンデータの取組状況やデータセットの紹介などを行っています。 8月27日に第1回のワークショップを開催し、「はじめてのSPARQL」というテーマで講義や演習を行いました。参加者は33名。今後は第2回のワークショップを11月12日に開催予定で、SPARQLの検索結果を地図やグラフで可視化する予定で、久留米市にてCode for Kurumeと連携した町歩きイベントも開催も予定しています。
BODIKワークショップの様子
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山口ブロック
山口市総務部情報管理課・米冨 竜太氏
昨年度から公開型GIS「オープンマップ@山口市」を導入した山口市。同サイトではオープンデータも扱っており、市民と行政の共同の街づくりのエンジンとしてGISを位置付けて、そのための環境整備に取り組んでいます。 UDC2015の活動としては、「オープンマップ@山口市」をどのように地域活動に活かしていくかについて、山口市内全21地域を巡回して、自治会と話を進めています。その中で、地域課題や魅力を掘り起こして、2016年2月に開催予定のイベントの題材となるよう整備をしていく方針です。また、市内だけでなく、山口県内で地理空間情報に強い関心を持つ企業や協力機関、行政などで構成されている「やまぐちGISひろば」と連携して、UDCへの取り組みを進めています。
山口ブロックの活動計画
愛媛ブロック
愛媛大学大学院理工学研究科・佐々木 良氏
Code for DOGOのスタッフでもある佐々木氏が、UDC2015のコンテストに向けて開発中のアプリ「ユニークカテゴリ飲食店マップ」と「街コンネット」の2つを紹介しました。 「ユニークカテゴリ飲食店マップ」は飲食店の情報を地図データに落としたマップで、地図アプリ上で現在営業中かどうかがわかるようにするほか、「大盛り無料」「学割サービス」「平均滞在時間」など、通常の店舗情報にはないカテゴリの情報も用意して差別化します。 「街コンネット」では、街コン開催時に、店舗ごとの現在の利用座席数をウェブアプリケーションにして、参加者もその情報を見られるようにします。また、「プレミアム商品券の取扱店舗マップ」というコンテンツも考えており、松山市プレミアム商品券の店舗情報を取得し、「Google スプレッドシート」と「Google Fusion Tables」を利用して地図上にデータとして落とし込み、「Google Apps Script」でウェブアプリケーションを作ってプロトタイプを作りました。
ユニークカテゴリ飲食店マップ
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徳島ブロック
徳島県政策創造部統計戦略課・吉川 満氏
徳島ブロックは昨年と同様に、データ自体を作ることとデータの利活用を同時に進める方針です。ポータルサイトの構築事業については、2015年5月29日にオープンソース化し、ほかの自治体でも利用可能となりました。システムについては、自治体職員が業務改善となることを主眼として作っており、システム間連携にも気を配って作っています。たとえば統合型GIS「総合地図提供システム」とはクローリングでつながっており、GISに最新データが入ればオープンデータにも反映される仕組みになっています。 利活用促進事業については、コンテスト形式でアプリを募集したり、Code for Tokushimaと阿波おどりをテーマとしたアイデアソンを5月に開催したりしました。アイデアソンについては、その成果が新聞などで紹介されました。また、MASHUP AWARDSに関するアイデアソンも開催したほか、ハッカソンも開催します。UDCの事業として、11月に開催の「とくしまICTバザール」において、体験型ゲームとオープンデータを組み合わせる取り組みなどを検討しています。
阿波おどりをテーマとしたアイデアソンを開催
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島根ブロック
島根大学法文学部法経学科・市川 歩氏&宮本 美佐子氏
島根大学の女子大生で構成される「島根大学JD社中」のメンバー2人が登壇しました。同組織は島根大学学生の自主活動「プロジェクトS」において2015年に採択された同大学公認のグループです。プロジェクト名は「JD×アプリで地域振興大作戦」で、オープソースとオープンデータの活用企画として進めています。 これまでの活動としては、セミナーや地元IT企業のハッカソンなどに参加しました。進行中の活動としては、「松江ソーシャルネットワークマップシステム」に歴史情報を入力しています。今後の活動としては、10月24日に松江歴史館に女子大生48人が1日館長として就任するほか、10月31日と11月1日には「松江歴史ハッカソン2015」も開催します。
島根大学JD社中の活動
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奈良ブロック
Code for IKOMA・佐藤 拓也氏
シビックテック組織「Code for IKOMA」の活動報告として、「はにゃらぁと生駒」というイベントの開催報告を行いました。「はにゃらぁと生駒」は奈良・町家の芸術祭「はならぁと」のプレイベントとして開催したもので、メインターゲットを学生として、ネコ耳を付けて街歩きを行うことで、視点をずらすことによって楽しみました。このイベントをサポートするため、Code for IKOMAでは、世界中の道をストリートビュー化するツール「Mapillary」と、オープンソースのフォトライブラリー「Piwigo」の2つを使って支援しました。 当日は生駒市長が飛び入りで参加しイベント前にネコ耳姿で挨拶したほか、生駒駅前図書室も協力しました。撮影した写真はガイドマップ作成ツール「jauntful」でまとめを行いました。今後は「会いたくなる街をつくろう」というテーマで10月25日にアイデアソン、11月3日にハッカソンを開催します。
「はにゃらぁと生駒」当日風景
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静岡ブロック
静岡市総務局情報管理課・長島 治雄氏
静岡県内の産・官・学・民が集まって「しずおかオープンデータ推進協議会」を2014年7月に発足した静岡ブロック。同協議会に2015年8月、県内23市町が加盟する「自治体部会」が設置されました。同部会に加盟する自治体の悩みや課題について考えたり、データを活用する人との連携を図ったりしたながら、このような部会を使って連携していく方針です。 また、静岡県の主催によるアイデアソン&ハッカソン「クルマと道の未来を描く」も開催し、道路とクルマとオープンデータをテーマにアイデア創出や開発を行います。同イベントのイベントの主催は静岡県の道路部門が担当し、道路GISにハッカソン作品を実装することを計画している。データはトヨタIT開発センターとコラボし、静岡市内にテスト車を走らせて収集したデータを活用します。また、リアルタイムの道路規制情報をAPIでオープンデータとして配信する。このほか、静岡県はUDC2015で静岡市特別賞も設置して賞品や賞品を提供します。
アイデアソン&ハッカソン「クルマと道の未来を描く」を開催
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神奈川ブロック
横浜市金沢区地域振興課・石塚 清香氏
UDC2015としての取り組みはまだあまり進んではいないものの、オープンデータへの取り組みはすでに活発に行っているという神奈川ブロック。今年の6月には大桟橋にて「オープンデータ自治体サミット@横浜」を開催し、多数の自治体や団体が参加しました。 同イベントの分科会で横浜市金沢区や横須賀市、鎌倉市などが事例報告を行ったことをきっかけに、これら協力して広域連携ハッカソン企画が進行中です。「Code for YOKOHAMA」や「ヨコスカバレー」「カマコンバレー」などの組織が主催者となり、横浜市金沢区・横須賀市・鎌倉市の3者が共催となります。
広域連携ハッカソンを開催予定
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東京ブロック
日野市企画部地域戦略室・中平 健二朗氏
日野市のオープンデータの推進とデータ利活用普及に向けた取り組みを紹介しました。日野市は2015年5月からオープンデータカタログサイトを公開し、行政情報オープンデータを提供開始した。公開しているのは、住民基本台帳の移動情報などの月次データや、ミニバスルート、バス停、AED設置場所、市の予算、決算情報など34データセットで、10月以降には道路インフラ関連データや課税関連データ、講演データなど各種データの拡充を検討しています。 イベントは2014年11月にアイデアソンを実施しましたが、UDCへの作品応募には至りませんでした。今年は地域のデータ活用人材や組織の掘り起こしをすることを目指して、市民向けのイベントとして地図作成イベント「日野マッピングウォーク」を開始します。また、日野市のデータの活用や地域課題解決、市民サービスの向上などを目的としたアプリやアイデアのコンテスト「日野市オープンデータコンテスト」も開催します。
「日野マッピングウォーク」開催内容
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茨城ブロック
水戸市市長公室情報政策課・北條 佳孝氏
水戸市は2015年4月に、弘道館や偕楽園が「近世日本の教育遺産群」として日本遺産の認定を受けました。今年は、この偕楽園をテーマとしたオープンデータイベントを開催することを企画しており、「歴史アドバイザー水戸」の人と一緒に歩きながら、有名なスポットや「お宝名所」を発見し、それをまとめてオープンデータを作成します。 まずは11月に第1回のイベントを開催し、2月~3月に開催される「梅まつり」に向けてなにかできないかを模索します。また、オープンデータの活用を形にするための研究会「水戸市オープンデータ利活用研究会」を発足し、街の商店街や観光協会の関係者や企業、市の職員、大学、IT企業などに参加を呼びかけます。1回目は講習会形式、2回目以降は12~13名程度のワークショップを開催します。また、水戸市は昨年に引き続き、UDC2015にて「水戸市長特別賞」を設置し、賞金や賞品を提供します。
偕楽園をテーマにしたイベントを開催
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岩手ブロック
一関高専電気情報工学科 坂本 優作氏・山代 大木氏
両氏の研究テーマである「橋梁データの収集と可視化」について紹介しました。一関市内の橋が老朽化を迎える未来を見据えて、交通量を橋の修繕計画の基礎データとすることを検討しています。データを記録するデータロガーと、交通情報を可視化するソフトウェアを作成し、同校で作成された地域情報ツール「マプコXD」を使用し、タブレット状の可視化を実現します。これにより、コストを抑えつつ交通情報を取得するシステムを実現します。 制作予定のシステムは、センサーとマイコンロガーを搭載した機器を橋に設置し、1週間後にPCまたはタブレットでデータを回収し、その後インターネットを介してデータをアップデートするという仕組みになっています。今後は一関市役所と連携して装置を設置し、今年度中にデータを集計し、公開することを目標にしています。
システム概要
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【第3部:地域課題解決のお役立ちツール一挙紹介!】

司会:東京大学CSIS 特任助教・瀬戸 寿一氏

ライトニングトーク+デモ

17時30分~18時10分
ウィキペディア街道「大山道」
合同会社緑IT事務所・小池 隆氏
世田谷、横浜、川崎、神奈川の4つの“Code forブリゲード”が共同で行っているプロジェクト「ウィキペディア街道」を紹介しました。地域情報を世界に発信するためのプロジェクト「ウィキペディアタウン」の派生イベントのひとつとして始まったもので、東京の赤坂から丹沢の大山へと通じる歴史的な街道「大山道」沿いで開催しています。 イベントは、ウィキペディアの管理者や執筆者によるレクチャーのあと、現地調査として町歩きを行い、写真撮影などを実施します。図書館などで文献の調査などを行ったあとにウィキペディアの記事の執筆までを行います。神社や寺院、資料館、宿場などのテンプレートもあらかじめ用意することによって、「何を調べて、何を書けばいいのか」をわかりやすくしています。これまでに川崎市と世田谷区で1回ずつ開催しました。ウィキペディアのいいとろころは、イベントを終えて懇親会を行っている頃には、もう執筆したことがGoogleで検索可能となっている点で、達成感を味わえるところです。第3回は10月4日に海老名市で開催します。 ウィキペディア街道ならではのメリットとしては、コミュニティ間の連帯感を感じられることと、単独コミュニティでの開催に比べて楽であること、参加者は毎回場所が変わるので新鮮さを味わえること、他地域の人と交流できることなどが挙げられます。
ウィキペディア街道「大山道」
5374.jp
一般社団法人コード・フォー・カナザワ・福島 健一郎氏
Code for Kanazawaがリリースしているウェブアプリ「5374(ゴミナシ).jp」を紹介しました。ゴミを捨てる日や捨てるゴミの種類などがわかるアプリで、特徴としては、ゴミがいつ捨てればいいのかが色分けされて一目でわかること、どのゴミがどのような種類のゴミかがタップすればすぐにわかることです。現在、ソースコードをGitHubに公開しており、石川県金沢市版を発表後、北海道から沖縄までの各市町の「5374」が地元有志の手によって立ち上げられており、2015年9月28日時点で77都市に展開しています。 5374の作り方は、GitHubで公開されている5つのCSVファイルを編集することで、地域に合ったアプリを作ることができます。一定のフォーマットに従ってゴミの収集日などを入力したデータを入れ替えるだけでプログラミング不要で作れます。ゴミの出し方が特殊な場合でも、コードはJavaScript/HTMLで改修することが可能で、GitHubのgh-pagesで運用できるため、別途にサーバーを用意しなくても利用できます。 また、「5374」というシビックテックモデルを継続していくために、事業化も検討しており、無料モデルに「push通知」「多言語化」「保守契約」を付加したプランを安価に有償で自治体に提供することも計画しています。
「5374.jp」
ストーリーマップ テンプレート
ESRIジャパン株式会社・木田 和海氏
マップをベースに説明や画像、各種コンテンツを組み合わせて表現力を高めて、コミュニケーションを円滑にするツール「ストーリーマップ」を紹介しました。ストーリーの伝え方は、「写真を位置付きで伝える」「ジャーナル仕立てで伝える」「各種施設を一覧で伝える」「複数のマップを切り替えて伝える」「2つのマップを比較して伝える」「2つのマップを重ねて伝える」などさまざまな方法が用意されています。 その例として、神戸市が公開した阪神大震災の写真を地図上に配置したコンテンツや、インターナショナル・オープンデータ・デイにおいて、川崎市で開催したマッピングパーティーの成果をまとめたマップ、マッピングパーティーの活動そのものを伝えるコンテンツなどを紹介しました。 具体的な作り方については、マップを作ってテンプレートを重ねて動きを加えると最終的に完成します。個人利用で非商用の場合は無償で作れます。テンプレートはGitHubで公開中です。
「ストーリーマップ」
お祭りデータセンター
Code for Chiba・浦本 和則氏
いつ、どこで、どのようなお祭りが行われているかを簡単にわかるようにして、お祭りに集まる人やつながりを増やし、地域を元気にすることを目的としたツール「お祭りデータセンター」を紹介しました。「今日開催されている祭り」や「週末に開催されている祭り」など、よくあるシチュエーションで簡単に検索可能で、期間を設定して検索したり、住んでいる地域を指定して祭りを検索したり、地域を指定して検索したりすることもできます。祭りの情報はアイコンを使ってわかりやすく表示します。また、周辺で開催されている祭りも調べられます。実行環境はGitHubをうまく利用しており、データ変換は自動化の仕組みも備えています。 また、祭りデータは千葉市からアンケートなどで積極的に集めてもらい、オープンデータとして公開してもらいます。今回データ化できたものは44件。神社については自ら足でかせいで情報を入手しました。また、市民から情報を集めるための登録フォームも設置しています。今後はデータをさらに増やしたいと考えており、祭りのポスターを写真の形で投稿し、そこからデータ化できるようにしたいと考えています。祭りの写真については、千葉市の保有データを公開してもらえるように調整中です。次の構想としては、ユーザー投稿機能の追加や実行委員会のサポート機能、他サービスとの連携、祭りデータのオープンデータ化などを検討しています。
お祭りの情報をわかりやすく表示
Universal Sensor Network—仮想センサシステム
慶応義塾大学・米澤 拓郎氏
ウェブをセンサー化する「WEB Sensorizer」の紹介しました。オープン化はされているものの、API化されていないデータをAPI化できるツールです。 これまでは、センサーから得られたデータが一旦ウェブに入ってしまうと、この流れが閉じてしまうため、HTTPで取得するために「解析が大変」「ウェブサイトが異なると解析方法も違うので結局使えない」という課題がありました。このようなデータは、オープンだけど使ってもらえないという意味で、“埋没オープンビッグデータ”と呼べます。 「WEB Sensorizer」を利用することにより、もともとはセンサーだったものがウェブサイトになったものを“再センサー化”することが可能となり、埋没オープンビッグデータをモダンなアクティブ・センサーにすることができます。センサーデータの例としては、環境データやガソリンの価格、渋滞情報などが挙げられます。デモでは、環境省大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」を使ってセンサー化する作業を行いました。 静的なウェブサイトを仮想センサー群として使うためにどのような方法を使っているかというと、Open APIを使って、容易なプログラミングを実現しています。流れとしては、まず仮想センサーサーバーに接続し、仮想センサーを取得する。さらに、仮想センサーからデータ要求(サブスクライブ)し、イベントリスナーの登録を行います。11月にはCode For Toyama-Cityにて、USN+Sensorizerを使ったデータ発掘・活用ハッカソンを行う予定です。
ウェブサイト情報を再センサー化
地域のバス情報をオープンデータ化し世界に発信するOpenTrans.itの紹介
東京大学生産技術研究所・伊藤 昌毅氏
コミュニティバスの情報を地域外の人が使う際に、ウェブサイトが見つからない、アプリに出てこない、わかりやすい路線図が見つからない、という課題を解決するため、バスの路線図や時刻表、リアルタイム車両位置情報などのデータをオープン化する取り組みについて紹介しました。すでにさまざまな街でコミュニティバスのオープンデータが提供されているが、データ内容やフォーマット、ライセンスが不揃いのため、一括処理が困難でデータごとに独自のプログラムを開発する必要があります。 そこで、統一したフォーマットによるデータ配信を実現するため、静岡県の掛川市・御前崎市・裾野市の3市で、「OpenTrans.it」というシステムを構築する実験を行いました。同システムに時刻表を入力したり、CSVを登録したりすることで、データベースにデータを預けて、それによりウェブ上で一括して閲覧可能となります。データは世界標準のGTFS形式に一括して直して保有する。データそのものはZIP形式で、中身はCSVファイルの集まりとなっています。 さらに、バスロケの情報をスマートフォンをバスに乗せて乗降客数カウンターを設置し、位置情報と乗客数をリアルタイムにオープンデータ配信しました。データはGTFS Realtime形式で、JSON形式でアクセスできる。 このデータの活用法を考えるため、インターナショナル・オープンデータ・デイ2015のプレイベントとしてハッカソンを開催し、静岡県や全国から10以上の開発者が参加しました。 現在、世界の公共交通データを視覚化する「TRAVIC」に情報提供するとともに、Googleとの連携も調整中です。さらに、地域の交通データの資料として、公共交通を見直す材料としても使えます。
バスロケ・乗降カウンターをリアルタイム配信
東京エリアストレスー都市エリア毎の感情可視化ツール
東京電機大学未来科学部情報メディア学科・高橋 洸人氏 & 岩井 将行氏
エリアごとのリアルタイムなストレス評価のAPI「エリアストレスAPI」を紹介しました。Twitterから位置情報付きのツイートを取得し、調整したものをAPIとして返すというシステムになっていて、感情極性評価済みのログをリクエストし、返ってきたオブジェクトから得られる情報について、感情極性対応表(単語ごとにネガ・ポジの評価が付けられている辞書)をもとに、ツイートごとに-5~+5の評価を付ける。同APIを使って地図上に感情評価の分布を可視化することができます。 活用例としては、ストレスが溜まっているエリアには穏やかな広告を出すといったエリアマーケティングへの活用や、コンサートなどのイベント評価・不満分析、軽犯罪の統計と連動させて警察や自治体と連携するなどの使い方が考えられます。将来的には、対人口比比較や時間変動での評価、感情ベクトルの多次元化などを検討しています。
エリアごとの感情を可視化
crowdb.usバス停データ・プラットフォーム
東京大学生産技術研究所・小俣 博司氏
バス停の場所を集めるオープンプラットフォーム「crowdb.us」を紹介しました。バスに関するオープンデータ化・GTFS化の兆しがある中、バス停に特化したデータ収集や更新に特化した情報支援を行うことを目的としています。同プラットフォームでは、PCやスマートフォンのウェブブラウザからアクセスし、バス停の位置や路線情報、バス会社、バス停の写真などを登録できます。 今後の展望としては、「収集・修正されたものをできるだけオープンデータとしても使えるようにしたい」「スマートフォンへの対応」「さまざまな活動につなげていってほしい」「Ingreeやジオキャッシングのように入力を楽しめる機能を考えたい」といったことを検討しています。
バス停の位置を登録可能

第12回 公開シンポジウム

 社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)と東京大学空間情報科学研究センター(CSIS)「次世代社会基盤情報」寄附研究部門は、実空間における様々な国土情報ならびに公共施設等の社会インフラに関わるデータの持続的な流通に向けた取組みとして「アーバンデータチャレンジ(UDC)」を2年間にわたり開催してきました。現在2000以上に及ぶ地方自治体発のオープンデータや社会インフラに関わる情報の収集・配信に関する流通環境を整備し、これらの有用なデータを基にした地域課題や魅力創出に効果的なツールやアイデア等を、様々なワークショップを介して市民発の作品として仕上げる活動として実施して参りました。昨年度のUDC2014では、東京および10の地域拠点において課題発掘のミーティングやアイデアソン・エディタソン・ハッカソン等のイベントを延べ十数回に渡って開催し、地域におけるオープンガバメントの現状や課題等の共有を図ると共に、地域の課題解決や魅力創出に向けたアイデアやデータ、アプリケーション、ソリューションを募集するコンテストを開催し、計76作品が集まりました。

 現在、全国各地域の各団体において様々なオープンデータの整備、公開、利活用の方策が検討されている状況です。これらの取組みを、一部の先進的な団体から広く展開し、サステナブルな形で広くデータを流通・公開することや、ビジネスレベルで多くの民間企業等が参画する状況に繋げることが重要です。

 本年度2015年は、全国の地域拠点を20拠点に拡充し、データ提供・支援拠点3機関との協働および地域間の連携を図りながら取組んでいます。今回のシンポジウムでは、「アーバンデータチャレンジ2015(UDC2015)」の途中経過について、魅力的な活動に取り組まれている地域ブロックからの話題提供を頂き、今後コンテストの応募や地域活動に向けて有用なツール・サービスの紹介を通じて、御参加の皆様の関心や意見交換を深める良い機会となることを期待しております。

日時 平成27年9月29日(月) 13:30-18:30
場所 東京大学駒場第Ⅱキャンパス(生産技術研究所内)An 棟2階コンベンションホール
主催

【第1部:アーバンデータチャレンジ2015と地方創生】

司会:東京大学空間情報科学研究センター 特任准教授 中條 覚

13:30-13:50 開会挨拶&アーバンデータチャレンジ2015の紹介
東京大学生産技術研究所准教授(一社AIGID代表理事)関本 義秀
13:50-14:40 基調講演「地方創生の取り組みについて」
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局参事官・五十嵐智嘉子氏
14:40-14:50 データ提供・支援拠点の実践報告「国立国会図書館デジタルコレクションで地域を知ろう!」
国立国会図書館電子情報部電子情報流通課・福山樹里氏

【第2部:アーバンデータチャレンジ2015と地域活動】

司会:アーバンデータチャレンジ2015実行委員会事務局・日本工営株式会社 伊藤顕子

15:00-16:20 地域拠点からの活動報告(各10分を予定)

地域課題の発見【マッピングパーティ・街歩き】

  • 佐賀ブロック(Code for Saga・牛島 清豪氏)
  • 鹿児島ブロック(肝付町企画調整課・中窪 悟氏)

地域課題の情報提供・議論【データ開放・アイデアソン】

  • 石川ブロック(一般社団法人コード・フォー・カナザワ・福島 健一郎氏)
  • 福島ブロック1(会津若松市防災安全課・目黒 純氏)
  • 北海道ブロック(室蘭市企画財政部ICT推進課・丸田 之人氏)

地域課題の解決に向けたアクション【実装・ハッカソン】

  • 滋賀ブロック(大津市情報システム課・楠 有矢氏)
  • 鳥取ブロック(Code for Tottori/鳥取大学総合メディア基盤センター・東野 正幸氏)
  • 福島ブロック2(公益財団法人郡山地域テクノポリス推進機構・猪股 秀行氏)
(休憩 10分)
16:30-17:20 地域拠点における活動に関するライトニングトーク(各3~5分を予定)
  • 福岡ブロック(ビッグデータ&オープンデータ研究会in九州・坂本 好夫氏)
  • 山口ブロック(山口市総務部情報管理課・米冨 竜太氏)
  • 愛媛ブロック(愛媛大学大学院理工学研究科・佐々木 良氏)
  • 徳島ブロック(徳島県政策創造部統計戦略課・吉川満氏)
  • 島根ブロック(島根大学法文学部法経学科・市川 歩氏 & 宮本 美佐子氏)
  • 奈良ブロック(Code for IKOMA・佐藤 拓也氏)
  • 静岡ブロック(静岡市総務局情報管理課・長島 治雄氏)
  • 神奈川ブロック(横浜市金沢区地域振興課・石塚 清香氏)
  • 東京ブロック(日野市企画部地域戦略室・中平 健二朗氏)
  • 茨城ブロック(水戸市市長公室情報政策課・北條 佳孝氏)
(休憩 10分)

【第3部:地域課題解決のお役立ちツール一挙紹介!】

司会:アーバンデータチャレンジ2015実行委員会事務局・日本工営株式会社 伊藤顕子

17:30-18:10
LT+デモ (各5分を予定)
  • ウィキペディア街道「大山道」(合同会社緑IT事務所・小池隆氏)
  • 5374.jp(一般社団法人コード・フォー・カナザワ・福島 健一郎氏)
  • ストーリーマップ テンプレート(ESRIジャパン株式会社・木田和海氏)
  • お祭りデータセンター(Code for Chiba・浦本和則氏)
  • Universal Sensor Network—仮想センサシステム(慶応義塾大学・米澤拓郎氏)
  • 地域のバス情報をオープンデータ化し世界に発信するOpenTrans.itの紹介(東京大学生産技術研究所・伊藤昌毅氏)
  • 東京エリアストレスー都市エリア毎の感情可視化ツール(東京電機大学未来科学部情報メディア学科・高橋洸人氏 & 岩井将行氏)
  • crowdb.usバス停データ・プラットフォーム(東京大学生産技術研究所・小俣博司氏)
18:10-18:30 アーバンデータチャレンジ2015今後の予定&閉会挨拶 東京大学生産技術研究所准教授・関本義秀 & 日本工営株式会社・伊藤顕子
18:40-20:30 懇談会 (会場:カポ・ペリカーノ駒場店、An棟1階を予定) ※内容は急の事態等で変更になることがあります。

ご注意

  • ※会場定員200名程度になり次第締め切ります。
  • ※参加費(定員200名程度)は無料を予定しています。
  • ※キャンセル等、お申込以外のお問合せにつきましては、下記事務局までお願いいたします。
  • 寄付研究部門事務局:csisi-office[at]csis.u-tokyo.ac.jp(キャンセルされる場合は、その旨ご連絡よろしくお願いいたします。)
  • ※会場定員200名程度になり次第締め切ります。
  • ※「お申し込みページ」にアクセスできない場合は、以下の事項を記載のうえ、寄付研究部門事務局にメールをお送りください。
  • お名前:
  • フリガナ:
  • ご所属:
  • メールアドレス:
  • 当日、Ustreamでの中継も予定しています。 (ハッシュタグは#udc15になります)

関連URL

  • 東京大学空間情報科学研究センター HP
  • (一社)社会基盤情報流通推進協議会 HPFacebook
  • アーバンデータチャレンジ2015 HPFacebook

Urban Data Challenge

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